フランスの配色

  • 城一夫 著
  • 単行本(ソフトカバー): 200ページ
  • 出版社: パイインターナショナル (2011/4/27)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4756240801
  • ISBN-13: 978-4756240804
  • 発売日: 2011/4/27

著者は「フランスの伝統色」も手がけていますが、「フランスの伝統色」では色単体の名前や由来などを説明しているのに対して、「フランスの配色」ではフランスならではの配色を、絵画、日用品、ファッション、映画、乗り物、建築などさまざまな角度から取り上げる内容となっています。本文はおおきく「色相別」「歴史別」「テーマ別」に構成されており、 左ページに元となるイメージ写真や絵画、 右ページに配色例が掲載されています。

本文中には専門用語も出てきますが、本の冒頭部分に配色用語の解説が載っているので、初心者でも十分楽しめる内容になっています。 配色例の解説も簡潔で分かりやすくまとめられています。

また、本文中に出てくる作家の簡単な解説に加え、巻末には各色一覧が色見本・色名・マンセル値・CMYK値・RGB値・Web値の表記とともに掲載されています。

この本の最大の魅力は、フランスの配色の実例として選ばれた、見ているだけで楽しくなるイメージソースと、それを選んだ著者のセンスにあると思います。

有名な絵画から何気ない日用品、ファッションまで、色彩が生活や文化と深くつながっていることがこの本を眺めていると分かる気がしてきます。

配色例として、色使いが印象的だった「 シェルブールの雨傘」が載っていました。この映画もオススメなので見ていない方はぜひ!

「フランスの配色」本文より

フランス映画の名作のひとつに数えられる「シェルブールの雨傘」の1場面の配色。主役のカトリーヌ・ドヌーブのスリムなドレスとヘアバンド、そして1本の傘の明るいシアンが、壁面の濃いローズとの対比によって、一層、物語の哀歓を盛り上げている。シアンとローズは対照色相であり、もともとコントラストの強い配色であるが、周囲の黒によってさらに強調されている。

色彩に興味がある人や配色の参考にしたい人はもちろん、単にフランスが好きという人にも、オススメの一冊です。